学会案内

日本感性工学会とは

日本感性工学会は、1998年10月9日に設立された学会です。
本学会は、従来の人文科学・社会科学・自然科学と言った枠にとらわれることなく、幅広い学問領域を融合して、感性工学という新しい科学技術を立ち上げ、展開しています。
感性工学は、感性という価値の発見と活用によって、社会に資することを目的とする学問です。感性に関心のある方々ならどなたでも参加していただくことができます.
現在学会員となられている方々の学問分野は、哲学、教育、心理、芸術、政治、経済、経営、社会などの人文・社会科学系から、医学、生理学、化学、材料、機械、情報、システムなどの自然科学系まで多様です。多様な視点から、感性をテーマとした活動が行われています。
本会の主な活動は、和文論文・学会誌、英文論文誌の発行、春季大会、年次大会や講演会の開催ですが、その特徴は、多数の部会が講演会を初めとする多様な活動を行っていることです。
感性に関心をお持ちの皆様は、年次大会またはいずれかの部会に参加されて、ご自身に合った部門を見つけられ、日本感性工学会に入会されますようお願いいたします。
また、感性に関心のある方々がいらっしゃいましたら、是非ご紹介くださいますようお願いいたします。

設立の背景

産業革命以来の近代科学技術は、物を大量に作り出し、人々に物質的な豊かさを提供してまいりました。しかしその結果として、画一的な工業製品を生み出し、個々人の生活を没個性化させ、地域の文化を崩壊させ、人々の創造性をも喪失させかねない状況をもたらしています。
こうした混沌から脱出し、平和で豊かな社会に資するために、人間の根源的な能力としての感性を中心にした科学技術としての「感性工学」の創成に挑戦しています。
当面の課題としては、感性を活用した哲学の実践、感性豊かな人々を育む教育、美しい風土の実現などを初めとして、感性の計測と定量化に関する手法の開発、揺らぎ・ファジィ・フラクタル・複雑系というような新しい解析方法の導入、情報工学・人間工学・認知科学・心理学・デザイン学などの諸領域にわたる学際的研究、さらにはこれら成果の事業化や産業化への検討など、既存の工学や境界領域で取り上げにくいテーマに積極的に対応しています。

運営上の特徴

会則に基づいて選出された理事によって構成される理事会が中心となって運営を行っています。
従来の学問にとらわれることのないように、運営していくという方針で、会員30名以上で関心のあるテーマの部会を設け、そこから理事や評議員あるいは編集委員などを選出し、学会の運営を行っています。

本会の状況

日本感性工学会は、1998年10月9日、学士会館で設立総会を開き、発足いたしました。また、1998年12月16日(水)には、日本学術会議等との共催で、千葉工業大学でオープン記念セミナーを開催いし、1999年6月5日(土)には日本科学技術会館においてキックオフシンポジウムを、11月 20日(土)・21日(日)には文化女子大学にて第1回大会などを経て、2012年8月の大会(東京電機大学)で14回を迎えました。
文部科学省の研究費に関しては、日本学術会議材料工学研究連絡委員会感性工学小委員会が中心となって、文部省科学研究補助金として時限付き分科細目「感性工学」が平成9年度より認められておりました。
現在では、総合・新領域系、総合領域、情報科学・感性情報学として科学研究費が認められております。
また

などの学術団体との連携を計っており、これらの学会連合である「横幹連合」(横断型基幹科学技術研究団体連合)の会員学会でもあります。

会則